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オーストラリア、メルボルン:小児におけるう蝕と歯周病予防のための口腔衛生推進戦略の有効性を、コクラン公衆環境衛生団体の研究者らが評価したところ、教室での授業・ビデオ・漫画・パンフレットなどの口腔衛生教育だけでは効果がないことが判明した。
コクランの研究者らは38件の国際的調査の結果を分析し、単純な口腔衛生教育だけでは、永久歯や乳歯のう蝕に大きな影響がないことが判明した。しかしながら、一部の調査では歯肉の健康、口腔ケア、口腔内の衛生状態について改善が報告されている。
メルボルンのDental Health Services Victoriaの主任研究員でコクラン公衆環境衛生団体の一員でもあるDr. Shalika Hegdeは、「一般的に口腔衛生教育は、口腔内のリスク行動を改め、良い習慣を推進すると認識されています」と、DrBicuspid.comの記事の調査結果についてコメントした。「この考えには根本的な欠陥があり、知識を得るだけでは口腔衛生の持続的な変化にはつながりません」と強調した。
口腔衛生推進へ向けて、フッ素入りペーストを使った歯みがき指導と口腔衛生教育を一体とした場合、小児のう蝕減少に効果があることが見受けられた。さらに、教育環境で行われる口腔衛生教育は、歯科医院での専門家による予防的ケアと組み合わせた場合に、永久歯のう蝕減少にも効果的であることが判明した。
追加調査の必要はあるが、小児のう蝕を減少させるもう一つの有望なアプローチは、さまざまな形でフッ化物を利用する機会を増やし、糖分の摂取を減らすことだと、Dr. Hegdeは「Dental Tribune Online」で述べている。また一般に、この発見は口腔ヘルスケアの提供と口腔衛生の推進・研究・政策・実践で国際的に影響があると結論づけた。
これまでに類を見ないこの論評は、1996年1月から2014年4月までに実施された調査による21ヵ国の小児119,789例に関するデータを網羅したものである。調査はすべて、出生から18歳までの小児のう蝕と歯周病を予防する地域ベースの口腔衛生推進の介入に焦点をあてた。
「小児の口腔衛生を推進するための地域ベース、集団レベルの介入(Community-based population-level interventions for promoting child oral health)」というタイトルで、9月15日にCochrane Database of Systematic Reviewsオンラインに掲載された。
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